ちょっと前に『ひとりの太字』という映像演劇作品を作りました。
二人芝居を一人で演じる、という内容の演劇です。
配信でやるからには、生の観劇では観られないものを、と思って何とかやってみました。
ひとりが演じてるのに画面上で二人の人物が会話をし続ける一時間の芝居が出来上がりました。
俳優ひとりで二人芝居、できました。
言ってしまえば簡単ですし、やっていることは単純なのですが、それでも……自分で言うのもなんですが……よくもまあこんなことをやったな、というほど面倒くさいアレコレを経て完成まで辿り着きました。
思い出すとちょっと具合が悪くなるぐらい、なかなか大変な工程でした。
その大変さを誰かに伝えたい。
願わくばその誰かにもこの大変さを味わってほしい。
そしてもしこの作品やこの記録を見て自分も作ってみたいという人がいたなら、その人の一助になればいいな……という色々を詰め込んで。
僕の孤独な作業の供養として、「ひとりの太字のつくり方」をしばらくつらつらと、何回かに分けて書いていこうと思います。